馬でもわかる!優先出走権で簡単に回収率を向上!
「出馬投票」って知っていますか?
馬に詳しい人でも知る人は少ない2021年に改定された「出馬投票」に関するルールは知っていますか?
出馬投票とは、毎週木曜日までに行われる「この馬をあの騎手でそのレースに出したいです!」と調教師がJRAにお願いすることです。
そうやって出した出馬投票が通れば、めでたくそのレースに騎手が乗って馬が出走できるという訳です。
この馬券に関係なさそうな競馬のルールなのですが、実はこのルールで馬券の買い方が一変してしまうほど大事なルールなのです!
どうやって出馬できる馬は決められるの?
「出馬投票」とは、「この馬をあの騎手でそのレースに出したいです!」と調教師がJRAにお願いすることですが
人気のあるレースや、数の少ない条件レースなどは出走可能な馬の頭数を超えて出馬投票が集まってしまうことがあります。
数多くの馬から出走できる馬をJRAは選ばなければならない訳ですが、その時に「前回のレースの成績」が関係してきます。
出馬する馬を決めるためのルールがあり、これは以下のようになっています。
競走成績が同じ馬がいる場合は、抽選によって出走できる馬を決定されます。
基本的に今まで良い成績を出している競走馬は「出馬投票」で有利ですし、鳴かず飛ばずの成績の競走馬は「出馬投票」で不利なルールになっています。
このようなルールには、レベルの低いレースで観客が萎えることを阻止する意図があると考えられています。
強い馬は自分の有利なレースで出走してどんどん活躍できる、弱い馬はレースに出にくくなって引退を迫られる…と厳しい世界になっています。
ちなみに前回出走してから5日以内のレースには「出馬投票」が出来ません。
あまりにも競走馬の疲労を考えないようなレースの出し方は駄目だと決められているということです。
よく考えられたルールですね。
優先出走権とは?
弱肉強食なルールですが、JRAも鬼畜ではないので、救済ルールがあります。
それは「優先出走権」または「除外優先権」と呼ばれるルールです
このおかげで、弱い馬はずっとレースに出れないわけでは無くなります。
ただし、除外優先権を持っていれば必ずレースに出れるかというとそうではなくて
1つのレースで除外優先権を持たない馬が抽選で5頭必ず出走するルールなので、更に除外優先権が付与される場合もあります。
この2回連続で除外優先権が付与された場合は、1回の除外優先権を持つ馬よりも優先されるので、ほぼ確実に次のレースに出れるようになります。
5頭枠とは?
出走に関するルールを複雑にする「5頭枠」と呼ばれるルールがあります。
このルールは、優先出走権を持っている馬が同じレースに多く出馬投票をしていても、5頭だけは優先出走権を持っていない馬が抽選から選ばれるというルールです。
例えば
16頭が出走できるレースがあったとして
優先出走権を持っている馬が16頭 – A
優先出走権を持っていないが前走着順が良い馬が8頭 – B
優先出走権を持っていないし前走着順が良くない馬が4頭 – C
が出馬投票をしていた場合
なので優先出走権を持っている馬だけが出走するレースはありませんし
抽選で5頭がまず選ばれるので、前走着順が良い馬だけが出走するレースも基本的にはありません。
出馬投票ルールの闇
出馬投票に関するレースをわかりやすく説明しましたが、原文の規定は複雑で読みにくいため知る人は少ないです。
「まぁ出走する馬から馬券を考えれば良いだけだから」と思ったそこのアナタ!
実はこのルールの闇を知っていれば買わなくてよかった馬券や、買ったほうがよかった馬券があったかもしれませんよ…?
まず「前走の着順が良かった馬」を考えてみましょう。
3勝クラス競走までは前走の着順が良かった場合「1ヶ月以内のレースは出馬投票で有利」となります。
ということは次の出馬投票で除外される不安はほぼ無く、調教がそのレースに合わせてできるということになります。
通常であれば出馬投票が通るかわからない状態のままの調教になるので、ビッシリ調教できていないことが多くあります。
それらの不安なままで調教した馬よりも、しっかり合わせてきた馬の方が有利なのは言うまでもありませんね。
複勝率が33%と高い数値を出していますね。
ただ前走の着順が良いので思ったよりも回収率は伸び悩んでしまいます。
複勝馬券を買うよりも、ワイドや3連複で絡めて買うと回収率は伸びると思います。
次に「優先出走権を持った馬」を考えてみましょう。
優先出走権を持った馬は「2ヵ月以内のレースは出馬投票で優先」となります。
これも「前走の着順が良かった馬」と同じで、次の出馬投票で除外される不安はほぼ無いので、調教をビッシリ決められることになります。
しかも2ヵ月も猶予があるため、調教面で比べれば「前走の着順が良かった馬」よりも有利だと言えます。
2勝クラスが回収率が100%を超えていますね。
1勝クラスと3勝クラスは回収率は低いものの、前走の着順が悪くて出馬投票に漏れてると考えると意外と悪い複勝率では無いのかもしれません。
最後に「優先出走権を持たない前走の着順が良くなかった馬」を考えましょう。
優先出走権を持たない馬は次の出馬投票で優先されませんし、前走の着順も良くないために不利な出馬投票となります。
しかしそれでも調教師は出馬投票を出します。それは「出馬投票が通らなかった場合の優先出走権が欲しい」からです。
優先出走権さえ貰えれば出馬できるのか出来ないのか不安定なままの調教ではなく、しっかり目標を決めて調教できるようになります。
そのため、優先出走権狙いで下位の騎手を乗せる予定で出馬投票をする場合があるのです。
しかし「5頭枠」がそれを許さない場合があります。いくら不利な馬でも抽選で5頭はレースに出走できるようになるからです。
そうなると下位の騎手が乗る馬でかつ出る予定のなかったレースに合わせて調教をするハメになり、その馬は当然良い結果は残せません。
調教師はコメントを求められた時に「出るはずがなかったレースだから、勝てないよ」とはコメント出来ません、それとなく当たり障りのないコメントをして内心「そんなはずじゃなかった…」と思ってる時を見極めることが出来れば、トリガミが少なくなることでしょう。
当然ですが複勝率が悪くなっていますね。
しかしオッズが高く、3勝クラスでは回収率が高くなっています。
基本的には複勝率が良くないので、もし馬券点数が多くなってしまった時は馬券から外したほうが良さそうです。
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