内枠・外枠を考えないと負ける?枠順を詳細解説!
枠順とは?
枠順とは競走馬が発走する前に入っているゲートの順番のことです。
枠順ごとに振られた番号のことを「枠番」と呼び、1番から8番まであります。
枠番は小さいほどインコースで、大きいほどアウトコースに位置します。
枠順は抽選で決められるので、どんなに強い馬でも8枠でアウトコースになりえますし、どんな弱い馬でも1枠でインコースに配置される可能性があります。
枠番は8頭以下のレースでは馬番と同じになります。
しかし9頭以上のレースでは1つの枠に2頭や3頭の馬が含まれるようになります。
8枠から頭数が増えていき、1枠まで同じ頭数になったらまた8枠の頭数が増える…という感じになります。
内枠と外枠とは?
競馬場のコースはコーナーがある形になっており、枠番は小さいほどインコースに位置するので、1枠はコースの距離的に有利で、8枠は不利だとされています。
この1枠を「内枠」、8枠を「外枠」と呼びます。
ではそれぞれメリットとデメリットを考えてみましょう。
内枠は走行距離が短いためタイムが早くなる可能性が高いのがメリットと言えます。
距離が短いレースではその差は大きく出ることになります。
また外枠の馬に比べて内枠の馬は先頭に出やすいため、「逃げ」や「先行」の脚質が得意な馬は有利になるでしょう。
しかしデメリットとして初速が遅くなってしまった場合、外枠の馬に進行を邪魔されて前に出れなくなる可能性があります。
外枠はその名の通り外に配置しているので、内枠の馬に邪魔されずに走りやすいことがメリットと言えます。
距離が長いレースでは内枠との距離の差の影響が小さくなるため、良いポジションに付きやすい外枠は有利です。
邪魔されずに走ることができるので「差し」の脚質が得意な馬は有利になるでしょう。
しかしデメリットとして距離が長いレースでないと内枠との距離の差で勝ちきれない場合があります。
内枠と外枠はどっちが強い?
メリットとデメリットはわかりましたが、実際のところどっちが強いのでしょうか?
どっちが強いかわかれば内枠だけを買う戦略や、外枠だけを買わない戦略なども考えつけそうです。
このデータでは内枠と外枠の差はほぼ無いように見えますね。
ということは内枠と外枠はあまり関係無い…?
いやいや、そんなことは無いはずなので更に深堀りしていってみましょう。
次に芝とダートで差があるのかどうかを検証してみます。
一般的には芝は内枠が有利、ダートは外枠が有利と言われていますが、実際はどうでしょうか?
確かに芝では内枠が有利、ダートでは外枠が有利という結果になりました。
ダートの場合は足が沈みやすいので初速が出にくいのかもしれませんね。
さらにダートの内枠は出遅れると砂埃をかぶる形になってしまうため、レース結果に影響するのだと思います。
次に競馬場ごとに差があるのかどうかを検証してみます。
競馬場ごとにコースの形が変わるのでおそらく内枠と外枠で差が出るはずです。
内枠が有利なのは札幌競馬場、函館競馬場、福島競馬場、京都競馬場、中京競馬場、小倉競馬場
外枠が有利なのは新潟競馬場、東京競馬場、中山競馬場、阪神競馬場
となりました。
競馬場ごとに内枠が有利なのか外枠が有利なのかが変わるので、それぞれの競馬場に合わせた予想が必要ですね。
次に距離ごとの差があるのかどうかを検証してみます。
仮説通りであれば距離が短いほど内枠が有利で、距離が長いほど外枠が有利のはずです。
なんと距離で出してみると距離が短いほど外枠が有利で、距離が長いほど内枠が有利という結果になりました。
原因は不明ですが、データは嘘つかないので短距離では外枠が狙い目のようです。
もしかしたら短距離の1枠の動きを邪魔する騎手の戦略が定石としてあるのかもしれません。
次に馬場状態ごとに差があるのかどうかを検証してみます。
馬場状態が悪い場合は足取りも悪くなるのでポジション取りが難しくなるイメージがありますが、果たして差はあるのでしょうか?
良と不良の馬場状態の時は内枠が有利で、鞘重と重の馬場状態の時は外枠が有利という結果になりました。
馬場状態が悪いと外枠が基本有利ですが、悪すぎると一転して内枠が有利になるようです。
ただ差は小さいので、基本的には馬場状態で内枠と外枠は考えなくて良さそうです。
次に重賞ごとに差があるのかどうかを検証してみます。
G1ともなれば強い馬しか出走しないので、内枠と外枠の差は縮まりそうな気がしますね。
重賞になると内枠と外枠の差は大きく開く結果になりました。
逆に重賞以外はあまり内枠と外枠の差はありませんね。
強い馬が揃ったレースの場合は内枠が大きく有利であると言えるでしょう。
最後に脚質ごとに差があるのかどうかを検証してみます。
内枠は逃げが有利で、外枠は差しが有利に気がしますが、どうでしょうか?
内枠は逃げと差しが有利で、外枠は先行と追いが有利という結果になりました。
内枠は初速を出して逃げても良いし、コントロールして馬群の後ろにも付けれるため主導権を握れるためだと思います。
外枠は取れる戦略の少なさの結果で不利なレースになるということのようです。
内枠と外枠はどっちが儲かる?
内枠と外枠でどちらが強いのかを様々な条件で調べてきましたが
実際に勝ちやすい馬の馬券を買うだけでは儲けることは出来ません。
勝ちやすい馬と知られている馬はオッズが下がり、買っても上手く儲からなかったり。勝ったのにトリガミになったりしてしまいます。
逆に知られていない馬の馬券を的中させることが出来れば、大きく回収率は上がります!
なので今度は別の視点で内枠と外枠を見てみましょう。
まずは単勝人気の差を見てみましょう。
単勝人気では、内枠と外枠の差はほぼ見られないようです。
強いて特徴を見出すのであればゲートの両端である1枠と8枠は少し人気であると言えるかもしれません。
次に枠番毎の複勝の回収率を調べてみましょう。
1枠の回収率が低くなる結果になりました。対して8枠はそこまで回収率は落ちていませんね。
おそらく1枠が距離的に有利であるという俗説が回収率に影響を及ぼしています。
過剰に1枠の馬券が買われているので、回収率を意識する場合は1枠を避けると良さそうです。
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